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【第0号】ジャズ史編纂活動をニュースレターにする理由
【第0号】ジャズ発祥から1930年代頃までのジャズ史を綴る媒体としてのニュースレター
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しみずただし
2024/08/13

「初期のジャズ」というプロジェクト

ジャズ草創期をテーマにしたウェブサイトを立ち上げたのは、2000年のこと。当時のインターネットには、まだまだ、アングラな雰囲気があった。とにかく、多くの人が競うように自分のウェブサイトを公開していた、そんな時代であった。


私が立ち上げた「初期のジャズ」では、ニューオリンズ出身のジャズミュージシャンに関する自分の知識を公開していたのだが、そのうち、コンテンツ充実を目的として、ジャズ史に関する資料を買い漁るようになった。


以後、ジャズ史に関する資料は増え続けて、今に至る。


「ジャズ」という検索ワードで、Googleで2位や3位で表示されていた時期もあったのだが、今はかなり順位が下がってしまっており、その点は残念だ。


🎺ジャズ版「史記」という構想

立上げ当初、構想していたのは、「史記」のようなウェブサイトを作ることだ。「史記」は「本紀」「表」「書」「世家」「列伝」という5部により構成されており、この中の「本紀」が所謂「王朝の記録」であり、「列伝」が「歴史を代表する個人の伝記」にあたる。「書」とは「あるテーマごとの歴史」である。


つまり、ジャズ史を綴る「本殿」を主流として、そのジャズ史を彩る音楽家たちの経歴を「人名事典」として表し、その他にも「テーマごとのコーナー」を設けることで、ジャズ史を立体的に理解できるようなコンテンツを作りたいと思っていた。


20年以上の時を経た今、当時の構想通りに進んでいるかというと、理想通りにはいかなかったのが正直なところだ。


列伝にあたる「人名事典」「バンド事典」は充実しつつあるし、「書」にあたる「文化」「建造物」「レコードレーベルごとの歴史」などは揃ってきた。


しかしながら、なかなか「本紀」にあたるジャズ史が書けないのである。ジャズ発祥から辿ろうとすると、かなり複雑な構造の大量のコンテンツとなるはずであり、そのことも筆を執ることを躊躇させる。着手すれば、それなりに書き進めることができそうな気もするのだが、最初のステップがとにかく難しい。


📓ニュースレター連載という解

結局のところ、強制的かつ定期的に文章を書くこと以外には、解決策はないはずで、そのためには、ニュースレター形式で連載する方法が最適では無いか?と思い付いた。


ニュースレターに連載した記事を再編集することで「ジャズ史」が完成するのではないか?という発想である。これは文芸誌の連載と単行本の関係にも似ている。とすると、成功しそうな試みではないだろうか。


📢次号予告

最初に書くのは、やはりクリオールの話になるのだろうか。何から書くのが良いか、その点は悩ましいが、ジャズ史に関する取っ掛かりになる記事をお届けしたいと思う。